2007年12月15日土曜日

アルケミスト The Alchemist

 皆さんは、「アルケミスト」(パウロ・コエーリョ著)を読んだことがありますか?羊飼いの少年が、夢で見た宝物を求めて、ピラミッドまで旅をしながら、さまざまな経験を積んでいく話です。結局、宝物はもといた場所の木の下に埋まっていたというお話なんですが、示唆に満ち溢れた本です。
 宝物は足元にある。でも、それに気付くために、遠回りをして経験を積まなければならない。自分の人生と重ね合わさります。東大時代の同級生が、彫刻家になった今の私を見たら、びっくりするでしょうが、小学生の時の友人が私を見たら、やっぱりかと思うでしょう。実は、物心付いた頃から、絵や工作三昧の日々でした。
 しかし、中学生になった頃から、何かが狂い始めました。学校というところは、子どもたちを何かにしたいのかもしれません。子どもたちが何であるか、ということを考えないで。結局、私は美術系の大学への進学に失敗した後、大きく方向転換して東大受験。浪人して入学した後も、教育学部で修士、博士と10年も在籍してしまいました。
 そのとき、いつも考えていたのは、私はなぜ芸術から引き離されてしまったのか?そんな教育を変えられないものか?ということでした。しかし、ある日声がしました。なんということもない、今からでも遅くない、芸術の世界に飛び込めばいい、というものでした。
 30歳を目前に、私は何のベースもない彫刻の世界に飛び込みました。羊飼いの少年のように。少年は羊を売り、ピラミッドへと旅をし始めました。私も、それまで築き上げた全てのものと引き換えに、この芸術の世界に飛び込みました。
 あれからさらに10年の歳月が経ち、私は小学生だった頃、毎日何かを作り続けていたように、作品を作り続けています。自分で自分に気付き、それを認められるようになるまで、私たちは旅を続けなければならないのかもしれませんね・・・。(長いので英語は省略)

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